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フッ素塗料の特徴と代表的な商品

塗料は、主成分である合成樹脂の種類によっていくつかのグレードに分類されます。

その中でもフッソ塗料は、現在主流のシリコン塗料の1ランク上の耐久性を備えた塗料です。耐久性の高さから、一般住宅だけでなく大型建造物での塗装にも採用されています。

このページでは、高耐久なフッソ塗料の特徴や費用などについて詳しく説明いたしますので、ぜひ塗料選びの参考にしてください。

フッ素塗料はどんな塗料なのか?


フッソ塗料とは、蛍石(ほたるいし)を原料としたフッ素樹脂を主成分とした塗料のことです。

樹脂を原料とした塗料の中では最も耐久性が高く、東京スカイツリーや横浜レインボーブリッジ、東京武道館などの大型建造物にもフッソ塗料が採用されています。

またフッ素塗料には、使用するフッ素樹脂によって「3F系フッ素樹脂 」と「4F系フッ素樹脂 」の2種類に分類されます。

3F系フッ素樹脂と4F系フッ素樹脂の違い


一般的には、一部に塩素原子を使用した3F系フッ素樹脂は紫外線に弱く、塩素原子の代わりにフッ素原子を使用を使用した4F系フッ素樹脂の方が耐久性が高いと言われています。

ただし、AGCコーテックから販売されているルミステージなど、3F系でありながらも、4F系フッ素樹脂より耐久性の優れた塗料も存在します。

フッ素樹脂は、フッ素モノマーだけで使うことはできず、フッ素モノマー同士をつなげる物質が必要で、その物質との繋げ方で性能が異なります。

ルミステージは、1982年に世界で初めて「交互共重合体」を主鎖に持つ樹脂を開発しました。

それによって、劣化要因である紫外線のエネルギーよりも強い、結合エネルギーで樹脂が分裂するのを防ぎ、4F系フッ素樹脂以上の高い耐久性を発揮します。

フッ素塗料のメリット

耐用年数が長い


フッ素塗料は、現在主流のシリコン塗料よりもグレードが高く、耐用年数は15〜20年と言われています。

その耐久性の高さから、頻繁に塗り替えることができない大型のビルやタワー、飛行機や船などでも多く採用されています。

価格自体は高価な塗料ですが、耐用年数が長いことで長期的にみれば塗り替えの回数を少なくすることができるので、トータルコストを抑えることが可能です。

耐候性や耐熱性に優れている


耐候性や耐熱性に優れているため、塗膜の劣化因子である紫外線や雨風などの影響を受けにくく、塗膜の劣化や色あせの進行を抑えることが可能です。

また、温度変化にも強く、寒冷地や極端に暑い地域でもしっかりと性能を発揮します。

汚れにくい


親水性があるので塗膜に付着した汚れの間に入り込み、汚れを洗い流してくれます。そのため、淡彩色系の外壁でも雨染みなどが出来にくく、長期間綺麗な状態を保つことができます。

防カビと防藻性に優れている


防汚性や防カビ性が高く、塗膜に藻やカビが発生するのを抑える性能があります。そのため、風通しの悪い場所や日当たりの悪い北側の外壁でも、藻やカビの発生を抑える効果が期待できます。

また、藻やカビが生えてしまった場合でも、塗膜の親水性によって初期段階の状態であれば水洗いで簡単に取り除くことが可能です。

耐摩耗性が高く、光沢(ツヤ)が長持ちする


耐摩耗性が高いので塗膜の表面が劣化しにくく、光沢を長期間維持することができます。

シリコン塗料の場合、10年程が経つと艶が20%程度減少するのに対し、フッ素塗料での艶の減少は、20年で10%程度と言われています。

フッ素塗料のデメリット

コストが高い


フッ素塗料は、高機能な塗料なため、他のグレードの塗料に比べると、どうしても初期費用は高額になってしまいます。

ただ、耐用年数が長いので、他の塗料に比べて塗り替えの回数を抑えることができます。そのため長期的にみればトータルコストを抑えることができる場合もあります。

再塗装がやや難しい


フッ素塗料の優れた親水性は、メリットではありますが、同時に再塗装の際にはデメリットでもあります。

再塗装の際に、旧塗膜があまり劣化していない場合、親水性によって上から新しい塗料を塗っても、塗料が密着しにくい状態となります。

そのため、フッ素塗料で塗装された外壁を再塗装する場合には、塗料の密着性を高める特殊な下塗り材を選んだり、高圧洗浄やケレン作業などの下処理を丁寧に行う必要があります。

塗装の難易度が高くなることから、フッ素塗料の取り扱い実績が豊富な塗装業者を選ぶことが重要になります。

フッッ素塗料の施工単価(m2)はいくらくらいか?

フッ素塗料の施工単価は、1平米あたり3,800~4,800円程度です。その他のグレードの塗料との施工単価の相場と耐用年数の違いは以下の通りです。

塗料の種類
施工単価(/㎡)
耐用年数
アクリル塗料
1,400~1,600円
5~7年
ウレタン塗料
1,700~2,200円
8~10年
シリコン塗料
2,300~3,000円
10~15年
ラジカル制御型塗料
2,500~3,000円
12~15年
フッ素塗料
3,800~4,800円
15~20年
無機塗料
4,500~5,500円
20~25年

こんな方にオススメする塗料です


フッ素塗料は、1回あたりの施工費用は高額ですが、建物の美観と耐久性を長く維持することができるので、生涯のトータルコストを抑えたいという方にはおすすめの塗料です。

また、表面の光沢が長持ちして汚れにくく、長期間綺麗な状態を保つことができるので、お手入れの手間を減らしたいという方にもおすすめです。

代表的なフッ素塗料

外壁用塗料

塗料名 塗料メーカー 平米単価
※3回塗りの合計
ファイン4Fセラミック 日本ペイント 3,800~4,300円/m2
クリーンマイルドフッソ エスケー化研 4,200~4,800円/m2
ルミステージ AGCコーテック 4,200~5,500円/m2
オーデフレッシュF100Ⅲ 日本ペイント 3,300~3,900円/m2
ナノコンポジットF 水谷ペイント 3,200~3,800円/m2
超低汚染リファイン1000MF-IR アステックペイント 3,200~3,800円/m2
ベルアートF エスケー化研 3,600~5,000円/m2

屋根用塗料

塗料名 塗料メーカー 平米単価
※3回塗りの合計
サーモアイ4F 日本ペイント 3,800~4,500円/m2
クールタイトF エスケー化研 3,800~4,500円/m2
ルミステージ AGCコーテック 4,200~5,500円/m2
ファイン4Fベスト 日本ペイント 3,000~4,000円/m2
快適サーモF 水谷ペイント 3,200~3,800円/m2
ヤネフレッシュF エスケー化研 3,200~3,800円/m2
アレスクール水性F・2液F 関西ペイント 3,200~3,800円/m2
超低汚染リファイン500MF-IR アステックペイント 3,200~3,800円/m2

まとめ

今回はフッ素塗料について、お話させていただきました。

フッ素塗料は、樹脂塗料の中では最もグレードの高い塗料で、耐用年数が15〜20年と非常に長い高機能な塗料です。

汚れも付きにくく、表面の光沢も長持ちするので、長期的なコストを抑えたいという方にはおすすめの塗料です。

ただ、高機能故の注意点もありますので、フッ素塗料での再塗装をご検討の場合は、業者のホームページなどでフッ素塗料での実績が豊富な業者か確認すると良いでしょう。

外壁塗装でお悩みの方は、ぜひ金丸塗装までお気軽にご相談ください!

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