外壁塗装を検討している方の中には、「初めての塗り替えでどのように手続きを進めればいいのか分からない」「悪徳業者騙されないか不安」と感じている人も多いかと思います。
実際に、塗装工事の契約に関してのトラブルも多いため、全てを業者任せにせずにお客様自身でも知識を身につけておくことが大切です。
塗装工事の契約をする際に注意すべきポイントは以下の通りです。
・基本的には現場調査や見積提出時に契約することはない
・契約書の他に、建築工事請負契約約款とクーリングオフに関する書面も確認する
・契約を急かしたり、大幅な値引きをする業者は要注意!
・アフターフォローの内容は事前にしっかりと確認しておく
このページでは、塗装工事の契約方法や契約するタイミング、契約する時の注意点などについて説明いたします。
目 次
塗装工事の契約とタイミング
塗装工事の契約方法とタイミングは以下の通りです。
契約方法について
まず外壁塗装の工事契約をする時は「工事請負契約書」が必要となります。
工事請負契約書を交わす際は、発注者(お客様)と請負者(工事業者)の間で工事内容や見積書の内容があっているかを確認し、問題がなければ正・副と1部ずつに発注者と請負者が捺印をして契約完了となります。
※追加工事についてはご契約を交わさずに明細等だけ行うときもあります。
また、契約時にお客様が用意するものは、印鑑(認印)と収入印紙です。工事請負契約書に基づいて、住所・氏名・連絡先等を記入していただきます。ゴム印等がある場合はゴム印でも大丈夫です。
契約するタイミングについて
見積書には期限が設けられているため、その期限内に契約するのが一般的です。期限は工事内容によって異なり、60日・90日・120日と見積書に明記されています。
見積書に期限がある理由は、原材料の高騰や急激な下落、大幅なインフレ・デフレが起こった場合に、見積書の金額を適正価格に変更しないとならないからです。
注意点として、現場調査や見積提出時に契約することは基本的にありません。外壁塗装はじっくり考えて契約することが大切です。
契約書の確認する時のチェックポイント
次に契約書を見る時のポイントについて説明いたします。
契約書の内容を確認する
最初に確認しないといけないのが、契約書内に書かれている発注者と請負者双方の住所・氏名・連絡先などです。
そして、見積書に記載されている内容や金額と間違いがないかを確認することも重要です。
契約書の内容で工事に関することが全て決まるのでしっかりと詳細を読み、分からない点がある場合はそのままにせずに業者に相談するようにしましょう。
契約書を交わす時の注意点
工事契約する際、業者側は工事請負契約書とあわせて、必ず「建築工事請負契約約款」とクーリングオフに関する書面もお客様に提示する必要があります。そのため、契約書がA4一枚というような業者とは絶対に契約してはいけません。
建築工事請負契約約款とは、発注者と請負者の双方を守る役割を持つ書類で、第1条~第17条まで記載されています。
また、クリーリングオフの制度の明記・説明も義務になっていますので、クーリングオフ制度の書面も同封されているか、また赤字で書かれているかも必ず確認してください。
【クーリングオフに関する記載の例】
こんな業者には注意が必要!
外壁塗装を行う業者の中には、高額な工事費用を請求したり、巧妙な営業トークで強引に契約しようとする悪徳業者もいます。以下のような業者には注意しましょう。
契約を急かしてくる
現地調査を行ったその日に契約をしようしたり、築年数が10年未満なのに契約を急かしてくる業者には注意が必要です。
契約を急かされてもすぐには契約せずに、必ず他社からも見積もりを取って比較するようにしましょう。
【悪徳業者の営業トーク・手口の例】
・「この周辺では初めてなのでモニター価格で」等と言い、安く塗装できるように思わせる
・「このままだと雨漏りします」「今すぐ修理しないと外壁が崩れます」等と不安をお煽る
・「近隣で工事しているので」と急に訪問し、強引に調査・契約をしようとする
・足場代を値引きもしくは無料にして、その場で契約しようとする
・「近隣で工事しているので、今なら足場を半額にできます」と言い
大幅な値引きをして契約しようとする
値引き自体は悪い事ではありませんが、大幅な値引きをする業者は要注意です。
このような業者は、最初から高い金額を提示して安くなったように見せたり、値引きした分手抜き工事をする可能性が考えられます。
【悪徳業者の営業トーク・手口の例】
・「上司に値引きできるか確認してみます」とその場で電話し、今回だけ特別に安くなったように思わせる
・「今月中のキャンペーン」「お客様だけ特別サービス」等と言い、数十万円以上の値引きをする
・大幅な値引きをして、お客様に別のお客様を紹介してもらおうとする
塗料に関して
塗料の提案についても注意すべき点があります。悪徳業者の場合、相場よりも高額な塗料を提案したり、詳細な不明瞭な商品を薦めるケースが多いです。
【悪徳業者の営業トーク・手口の例】
・50年以上の耐久性を持つ塗料を提案してくる
・外壁に使用する塗料の説明ばかりで、屋根や付帯部など他の塗料の説明が少ない
・オリジナル塗料を推してくる
・他では使えない塗料だと説明してくる
・「すごく柔らかく伸びて割れません」と言い、高弾性の塗料を薦めてくる
・「天然石を吹付し高級で長持ちします」等と天然石の塗料を薦めてくる
会社自体の信用性が低い
業者を選ぶ時は、会社の情報やホームページを確認すること大切です。また、説明の丁寧さや担当者の対応の良さなどもチェックするようにしましょう。
【悪徳業者の営業トーク・手口の例】
・アポインターとクローザーの営業がいる
・建築業許可を持っていない
・創業10年未満の会社(会社設立の年月日ではなく「創業」が重要)
・フランチャイズのチェーン店の業者
・明らかに工事業者じゃない業者
・顔がわからない業者
・デメリットまたはメリットしか伝えない業者
アフターフォローについて
業者選びのポイントとして、アフターフォローの有無も非常に重要な条件となります。また、アフターフォローの内容は業者によって異なるため、事前に確認しておく必要があります。
弊社のアフターフォローの内容と保証期間は次の通りです。
・外壁塗装:3~10年
・屋根塗装:3~10年
・雨樋や鉄部など:1年~5年
・木部など:1年~3年
・シーリング工事:5年~10年
・防水工事:3年~10年
・外壁張替え:5年~10年
・屋根葺き替え・カバー工法:10年
・防蟻工事:3年~7年
定期点検については、希望者のみ施工後1年・3年・5年目に実施いたします。
※自社保証からメーカー連盟保証まであります。詳細は工事の仕様によって異なります。
まとめ
外壁塗装の契約方法と注意するポイントをまとめさせていただきました。外壁塗装はしっかりとした点検・診断をもとに行わなければなりません。
例えば「ご近所が塗装しているから」「今すぐ塗装しないとダメになりますと言われた」「大幅な値引きをしてくれるから」といった理由は非常に危険です…
契約を急かすアポインター、クローザーのいる業者から見積もりを取った場合は、一度冷静に考える時間を作ることが大切です。
また、実際に契約をする際にも最低限、約款と建築業許可書の確認は行ってください。クーリングオフ制度の説明も必須です。
当社代表は一般社団法人建物改修診断士協会を運営しております。第3者の立場から業者を判断し選定もさせていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。
最後に外壁塗装が成功すること祈っております。