先日、泉大津市汐見町で現場調査を行ったところ、折板屋根の塗膜剥離が確認されました。
通常、剥離の原因は様々ですが、今回のケースは塗装した職人の知識不足によるものだと考えられます。
折板屋根を塗装する際の注意点は次の通りです。
・折板屋根で塗膜剥離が起こる原因は合成樹脂ペイントによる塗装
・合成樹脂ペイントとは、SOPやOPと呼ばれる酸化重合型の塗料のこと
・酸化重合型の塗料は時間が経つと塗膜が硬くなり、やがて割れてしまう
・正しい知識を持った業者に依頼することが大切
このページでは、折板屋根を塗装する際の注意点を詳しく説明いたします。
折板屋根の塗膜剥離
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折板屋根(金属製)で異常な塗膜剥離が確認できました。
剥離状態からすると、ダッピングテストをするまでもなく、合成樹脂ペイントであることがプロならわかります。
ダッピングテストとは、既存の塗膜がどういう塗料で塗られているかを調べるために、シンナー等で溶解の具合を確認する作業です。
折板屋根の塗装に合成樹脂ペイントを使用してしまうと、塗膜の剥離が発生する可能性があるので注意が必要です。
合成樹脂ペイントとは
合成樹脂ペイントというのは、SOP、OPと呼ばれる酸化重合型の塗料のことです。昔はよく使われていて、今でも内部の塗装には最強の塗料です。
酸化重合型の塗料であるSOPは、なぜこんなに剥離するのか…それは、酸化重合型の塗料は酸素と反応し、塗膜が硬くなっていくからです。
反応は何年も続き、硬くなっていく塗膜自体は強くなりますが、硬くなりすぎると金属の収縮についていけず、ガラスが割れるように塗膜も割れてしまいます。
その原理・原則を知らずに塗装工事をすると、後のに剥がれの原因になってしまいます。
まとめ
折板屋根で塗膜剥離が起こるのは、合成樹脂ペイントで塗装したことが原因として挙げられます。
合成樹脂ペイントはSOPやOPと呼ばれる酸化重合型の塗料で、酸素と反応すると塗膜が硬くなっていく性質があります。そのため、年月が経って塗膜が硬くなりすぎると金属の収縮についていけずに、塗膜が割れてしまいます。
知識や経験が不足している業者に依頼してしまうと、塗膜剥離のような不具合に繋がってしまうため、塗装を行う際は実績のある信頼できる業者に依頼するようにしましょう。